|
日本の110番にあたる112番、112通報センターではソウル市民から112番の通報があった場合3分以内で出動させることを目標に24時間体制で係員が待機しています。この112申告センターと交通情報センターにこの度見学に行って来ましたのでレポートしたいと思います。今まではツアーによる訪韓が多かったので来たくても来られない場所だったのですが今回は現地旅行会社を通してコンタクトを取ってもらいようやくソウル警察の見学が実現しました。この112通報センターと交通情報センターは通常ですとガラス張りの見学コースからしか見学ができないのですが今回は特別に内部に入ることが許されました。日本の警察本部では考えられないことです。 |
1957年に設置された112通報センターですがセンター内には受付台とソウル市内を５つの地域に分けて（管内警察署一覧をご参照ください）指令台、終結台があり、それらを統括する総合指令台があります。下記の画像をご覧ください。
112受付台 |
|
 |
 |
| 10台ある112受付台で市民から通報された内容をコンピューターに入力する。右は112入電受付中の女性警察官。 | |
|
|
|
こちらが112受付画面です。 |
指 令 台 |
|
 |
|
|
指令台では通報された内容を地域担当のパトロールカーに無線連絡し、直ちに現場へ出動させる業務を担当。右の画像は112指令中の担当官 |
|
終 結 台 |
|
|
|
終結台では指令内容がどのように処理されたかを確認し最終処理の業務を担当している。画像はパトカーから現場報告を受ける女性警察官。プロジェクター使用のためセンター内が暗くなってしまいました。 |
■112通報処理の流れ
112犯罪通報⇒事件受付、無線指令⇒現場出動パトカー650台、白バイ785台⇒犯罪現場、犯罪検挙
■その他のシステム
●112通報内容録音及び再生装置
112通報センターに通報されたすべての内容と無線内容は24時間録音され捜査や裁判の証拠資料として採用されている。
●目の不自由な方の為の専用ＦＡＸ、文字送信機による通報のほかＨＰでも通報を受け付けている
| 総計 １，３３１，７７９件 | ||
| 内 容 | 件 数 | 比 率 |
| 犯罪処理 | ９２５，５３２件 | ６９．５％ |
| 市民サービス（※注） | １９４，７９４件 | １４．６％ |
| 虚偽・誤認通報 | ２１１，４５３件 | １５．９％ |
※市民サービスで多いのが次の通りです。
困ったときの応急サービス
●運転中のタイヤのパンク、バッテリーの放電、ガス欠、鍵の閉じ込みなどのときも112に通報すれば警察官が直ちに出動し便宜を図っている。
日本ではロードサービスと言ったら「ＪＡＦ」が有名ですけど韓国警察はなんでもやってしまいます。
●大学、高校入試当日にはパトカー、白バイを総動員して受験生を試験会場まで緊急走行で輸送するサービスを行っています。日本以上に受験大国と言われている韓国ならではの光景です。
|
年 度 |
件 数 |
| １９９６ | ７７４，９００件 |
| １９９７ | ７９１，２９７件 |
| １９９８ | ８６５，１５７件 |
| １９９９ | １，１４１，３５５件 |
| ２０００ | １，３３１，７７９件 |
●１９９８年以降から急激に１１２通報件数が増加しています。これは携帯電話の普及が広まり携帯電話からの通報が増えたことが大きな原因です。
| 犯罪通報件数 ９２５，５３２件 | ||
| 件 数 | 比 率 | |
| 現場検挙 | ５４２，２９０件 | ５８．６％ |
| 現場未検挙 | ３８２，８２６件 | ４１．４％ |
大型モニター |
|
|
|
司令室前方にある５つのモニターを最大限活用しています。 |
|
112申告処理パネル（地域台別112処理実績表示） |
112中央情報パネル （現場拡大地図表示など） |
地域情報パネル（指令内容やCCTV表示） |
|
地域台別112処理 実績棒グラフ表示 |
日々現場到着所要時間表示 |
事件処理状況地図 |
|
 |
 |
|
★赤いマークは通報者の現在位置を表示、★青のマークは112指令中を表示、★緑のマークは警察官が現着し、処理中を表示しています。 |
|
112通報、処理内容画面 |
 |
|
事案内容、現場住所、通報者名、担当派出所、処理状況などが表示されています。 |
| 現場周辺地図 |
 |
|
事件発生現場を中心とした周辺地図、主要建物や目 標物も表示します。犯人の逃走経路を割出します。 |
CCTV |
 |
| ソウル市内主要道路135ヶ所に設置されたCCTV |
