酒匂久景書下  (香川大学図書館神原文庫所蔵)

暦応二年(1339年)七月、武家方(北朝)の薩摩郡碇山城を宮方(南朝)の軍勢が攻めた際、篭城した
延時法仏の軍忠を賞するとともに、同郡内の没収地を預け置いた薩摩守護代酒匂久景の書下である。
ちなみに当時の薩摩守護は島津貞久(1269-1363)である。

酒匂久景の文書は多数残されており、その花押は東京大学史料編纂所の
各時代の主要な人物の花押を収録した『花押かがみ』の中に記載されている。