永遠の美少女   NO.02
=== 映画館の二人 ===   (1959.春)       作:茫 掴
 その時は突然やってきた。住む場所も通う学校も違うけれど、お互いに中学生になっていた・・・そして二人は映画館の中にいた。しかし、ときめく心をおさえ、二人にとっては極めて受動的な場所であった。
 母親同士が映画鑑賞のために、それぞれ子どもを連れて行っただけのことである。 それでも、お互いの親をはさんでその向うに初恋の慧子がいる・・・という状況は、美和にとっては映画などまったく眼中にない永遠の空白の時間であった。
 その慧子の母親は、縁戚関係にあることが後に判明するのだが・・・そのこともあってか、慧子の存在が他人ではない身近な存在として美和の心に映ったのであろうか。

 その後、お互い成人して・・・あるアパートの一室で再会するが・・・
 
HP用に固有名詞等を修正して順次公開しております。長編のため、予定が大幅に変更になることが考えられますが、ご了承ください