“のぞみ”のルーツ301Aその2へ

301A 発 進 !



のぞみのルーツがここにある・・・その3

【 500系東上!平成9年11月29日ダイヤ改正 】

  500系東上!平成9年11月29日のダイヤ改正はいよいよ世界最速のULTRA 49 W500が直通のぞみで走る。世間の目はこの1点に集中 していた。ダイ改当日の東京駅にはこいつを一目見ようと黒山の人だかり。この状況は数ヶ月続いた。この改正から「新1-7-3ダイヤ」という ダイヤパターンに変わった。前ページでも述べた“のぞみ雁行”がダイヤに盛られたのだ。
  ここで、またまた“?”1時間内にのぞみが2本なのに何故「2-7-3ダイヤ」でなく「新1-7-3ダイヤ」としたかというと、N1 のスジ自体が朝夕3本づつ、計6本の白鼓ダイヤで、 その他が臨立てとなっていたためである。正規な「2-7-3ダイヤ」の登場はのちの平成13年10月1日のダイヤ改正からであった。それからHKが 300系に成ったのもこの平成9年11月29日のダイヤ改正からである。また、このN1の空きスジを利用して平成11年1月からC0が試運転を行っ ていた。J0の時と違ってこの空きスジのおかげで殆どが日中の試運転だった。

◆ 新1-7-3 ダイヤパターン ◆
平成9年11月29日改正

▼301Aがダイヤから消えた!
  平成9年11月29日のダイヤ改正のもう一つの“?”それは、301Aがダイヤから消えた真の理由である。平成8年3月16日のダイヤ改正 後から301Aと1Aの統合が囁かれ始めたのは、まず第一に双方の乗車率の問題である。301Aははっきりいっていつも空いていた。 1Aもいいとこウィークデーの名古屋までがそこそこの乗車率を確保していた。この二つを一つにできればムダは省けるのだ。ネックになっていた のが夜間保守作業直後の徐行だった。しかしこれは新鋭の 保守用機DTSの 導入により夜間保守作業直後の徐行最小限に止められる。しかしこれだけでは新大阪8:30着は実現できない。そこで プラスアルファ小細工が必要となってくる・・・



【列車運転時刻表】
   H8. 3.16改正     H9.11.29改正

                  東京〜新大阪間
                      通電S57
下  り
列車番号
速度種別

停車場名
特 急 電
301A
通電S57

 
特 急 電
1001A
通電U49

 

東  京

  6:00   (16)  6:00   (14)

品川(信)

   ・・・
   05
   ・・・
   0445

新 横 浜

   1545
   1630
   1545
   1630

小 田 原

   ・・・
   3030
   ・・・
   3015

熱  海

   ・・・
   3545
   ・・・
   3515

三  島

   ・・・
   4030
   ・・・
   40

新 富 士

   ・・・
   4615
   ・・・
   4545

静  岡

   ・・・
  6:5415
   ・・・
  6:5345

掛  川

   ・・・
  7:04
   ・・・
  7:04

浜  松

   ・・・
   1145
   ・・・
   11

豊  橋

   ・・・
   2030
   ・・・
   1930

三河安城

   ・・・
   30
   ・・・
   29

名 古 屋

   ・・・
  7:3945
  7:3845
  7:3945

岐阜羽島

   ・・・
   4745
   ・・・
   4745

米  原

   ・・・
   58
   ・・・
   5745

栗東(信)

   ・・・
  8:0815
   ・・・
  8:0815

京  都

   ・・・
  8:16
  8:1545
  8:1645

大一両所

   ・・・
   25
   ・・・
   2545

新 大 阪

  8:30   ( 4)
  ̄ ̄ ̄
  8:3045  ( 1)
  8:3245

 


以下省略

【列車運転時刻表】
H15.10. 1改正

東京〜新大阪間

通電S57
下  り
列車番号
速度種別

停車場名
特 急 電
1A
通電U49

 

東  京

  6:00   (14)

品  川

   ・・・
   0515

新 横 浜

   1530
   1615

小 田 原

   ・・・
   3030

熱  海

   ・・・
   3530

三  島

   ・・・
   4015

新 富 士

   ・・・
   4545

静  岡

   ・・・
  6:5345

掛  川

   ・・・
  7:04

浜  松

   ・・・
   11

豊  橋

   ・・・
   1945

三河安城

   ・・・
   2915

名 古 屋

  7:3845
  7:3945

岐阜羽島

   ・・・
   4745

米  原

   ・・・
   5745

栗東(信)

   ・・・
  8:0745

京  都

  8:1530
  8:1630

大一両所

   ・・・
   2545

新 大 阪

  8:3045  ( 1)
  8:3245

以下省略

▼隠れた数字
  左記の
列車運転時刻表は301Aと1001A (ついでに現在の1Aも)の時刻盛を掲載してある。二つを比べていただくとお解りかと思いますが、通常の列車の場合、名古屋・京都の停車時間 は1分30秒、それを1001Aは1分に短縮している。更に新大阪には45秒遅れでの到着になっている。市販の時刻表にはこの“隠れた数字”は当然 ながら載っていない。つまり、上記の道床安定作業車導入から生まれたダイヤの余裕分と隠れた数字を合わせた結果が301Aが消えた真の理由で ある。そうそう消えたはいい表現ではない。正しくは301Aと1Aを統合し、1001Aとしたのである。

▼ついでに・・・
  品川開業時ダイヤの1Aと1001Aを比較してみよう。
  そうそう、その前に、平成9年11月29日のダイヤ改正に1001Aは1Aでなく1000番台だったかというと、この時点で はNWは基本的に新横浜は通過していた。従って、新横浜停車のNWは 1000番台となった。一説にはC社がW社に1Aを譲りたくなかったとも・・・? しかし平成12年10月1日のダイヤ改正ではすべてのNW が新横浜停車になったため列番が統一され、晴れて1Aを名乗ることとなったのである。いずれN700系が営業運転開始すれば1AはC社に戻される ハズ?である。

  さて、話を本題に戻すと品川開業は東海道新幹線内の一部を除くすべての列車がS57に統一された。一部とは、西の0系の一部の回送 A96が新大阪〜大一両間を走るためです。
  今回のダイ改で新横浜〜三島間の夜間保線作業は今まで以上に増えた。この間を走る列車全てS57ですから当然レール、道床、架線など 今まで以上に負担がかかることになり、1番列車の1Aには若干ダイヤ上の余裕分が盛られた。これまた“隠れた数字”によって表されている。

  こうして“のぞみの生い立ち”を振り返ってみたわけですが“のぞみ”のルーツそれはスーパーひかり計画から始まり、のぞみと なってスタートした初列車301Aにあるといえるのではないだろうかと・・・。



米原を通過する301A H 9.11. 2



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