“のぞみ”のルーツ301A

 
















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301A 発 進 !



のぞみのルーツがここにある・・・

  平成4年3月14日 6:00 すべてはここから始まった。

  「午前9時の会議にまにあう」をキャッチフレーズに、ビジネスマンの明日への“のぞみ”、ひかりより速くの“のぞみ”を託して301A はのぞみの初列車として一路新大阪に向けて東京を後にした。

▼のぞみデビュー当時の運用体系
  まず最初に電車運用から当時を振り返ると・・・“のぞみ”は、規格ダイヤから外れた時間帯での運行だったために、列番は優等番号である 1A〜ではなく300系にちなんで301A〜となっていたが、運番は堂々のA1〜 である。規格ダイヤ外にした理由は、規格ダイヤすなわち8-3ダイヤパターンに、 このS57の スジを組込むと、大部分の時間帯がアキスジとなってしまい時隔が乱れるとのことからで、ダイヤの空いている朝晩の運行となった。これは、J0が 平成3年7月〜翌年3月まで行っていた長期耐久試験のスジがベースになっている。しかし、この朝晩の運行だけではムダが生じるため、間合いに ひかりを含んだ東京〜新大阪1往復半の運用が設定された。また当時、この間合いのひかりを時刻表に黒字で白ヌキ表示されている ことから黒びかりと関係者の間では呼ばれていた。

  平成4年3月14日、この段階で300系はJ1〜J4編成までが出揃っていた。但しJ1は非常時のための予備車扱いで編成名こそJ1だが、 中身はJ0のままでした。というのもJ5の落成予定が同年3月30日のため だったからである。当然落成当日が確認走行試験及び公式試運転となり、問題がなければ当日配置となる。その段階で車両メーカーからJR東海 への受け取りが完了となる。その後、受け取り後の試運転を行い営業列車に当て られるのがその約一週間後である。

【 J編成運用表 】
平成4年3月14日改正
運 用
 
番 号

  東   東 東  三   静   名 名    京   大   新  引
      二 一          古 古        一   大  上
  京   両 両  島   岡   屋 両    都   両   阪  線  
走行キロ
 
(回送キロ)
A1

   778A  
  △─□─◯                                 
6.5
(6.5)
A2

                 301A
  ◯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                             1606A│
                              ┌─□─┘
                              │
                              │1655A
                              └─□─┐
                 238A             │
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  │729A
  └─□─┐
      │
  772A│
  ┌─□─┘
  │              303A
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                             1732A│
                              △─□─┘     
1586.2
(40.0)
A3

                              1725A
                              ◯─□─△     
9.0
(9.0)
A4

                 302A
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◯
  │707A
  └─□─┐
      │
  758A│
  ┌─□─┘
  │              243A
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                             1644A│
                              ┌─□─┘
                              │
                              │1713A
                              └─□─┐
                 304A             │
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  │787A
  └─□─△                                 
1583.7
(37.5)

  上記のハコは4運用で設定されているが、開業当初3週間ちょっとは変運用を設定しJ2・3・4の3編成で運用していました。下記参照。 A3を運休止してA4の頭に臨回をつなぐことにより、3運用が可能になっていたのが お解かりいただけると思います。301Aが東京を6:00の発車に対して、302Aの新大阪発車が6:12だったのは、 これら運用上の理由からである。それともう一つ、 肝心な営業上の理由があり、都心へのアクセス所要時間の大きい新大阪では8:30、都心駅の東京には8:40頃には到着させたい。というのが このダイヤ設定の一番の狙いでもあった。そこで、トウシロなりに疑問が浮かぶがこの“?”に関しては次ページで詳しく説明することにする。

  J5が運用入りしてからは通常の4運用に戻されたが、同年5月6日に 起きた238A撓み継手脱落事故に よりJ4が臨入したため、しばらくまた下記の変運用が再使用された。

運 用
 
番 号

  東   東 東  三  静    名 名    京   大   新  引
      二 一          古 古        一   大  上
  京   両 両  島  岡    屋 両    都   両   阪  線  
走行キロ
 
(回送キロ)
A1

   778A  
  △─□─◯                                
6.5
(6.5)
A2

                 301A
  ◯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                             1606A│
                              ┌─□─┘
                              │
                              │1655A
                              └─□─┐
                 238A             │
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  │729A
  └─□─┐
      │
  772A│
  ┌─□─┘
  │              303A
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                             1732A│
                              △─□─┘    
1586.2
(40.0)
変 A

                             8601A 
                              ◯─□─┐
                 302A             │
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  │707A
  └─□─┐
      │
  758A│
  ┌─□─┘
  │              243A
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                             1644A│
                              ┌─□─┘
                              │
                              │1713A
                              └─□─┐
                 304A             │
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  │787A
  └─□─△                                
1592.7
(46.5)


  J4が復帰してしばらくするとJ1は“西に出向”した。“のぞみ博多乗入れ”に伴う走行試験実施のためである。9月に入り300系の 2次車が落成してくると、ひかりの運用に編成変更という形で300系が順次充当されていった。来るべく翌年3月18日「のぞみ・東京〜博多 直通運転=1-7-3ダイヤ」のために。



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