◆ 新幹線の建築限界と車両限界 ◆

■ 新幹線の建築限界と車両限界(直線区間)

▼ 建築限界
  列車が安全に走行するための安全と危険の限界。つまり、外部構造物などと列車本体との安全を保つ許容範囲である。 建築限界内には、建物その他の建造物等を設けてはならない。

▼ 車両限界
  鉄道において、車両断面の大きさの限界範囲をいう。車両限界という用語は、鉄道に関する技術上の基準を定める省令 (平成13年12月25日国土交通省令第151号)第64条にある。設定目的は、車両が線路上を安全に走行できるためにその幅、高さ等の数値を 制限することである。具体的な数値は、その線路を走行する車両の構造や軌道構造によって異なり、鉄道事業者によっては路線ごとに 異なる車両限界を設定することもある。建造物等との衝突を避けるため、数値設定の際は特に建築限界との間隔を適正に定めることが重要 となる。

▼ 曲線における建築限界
  R2500以上の曲線においては、前項の建築限界と同一とし、R2500未満の曲線においては、前項の建築限界の各側に次の式により 計算して得た数値を加えたものとする。

この式において、W及びRは、それぞれ次の数値を表わすものとする。曲線部では、曲線半径に応じてWoだけ両側に拡大する。また、 曲線部にはカントがついていると建築限界も傾くから屋根端が内側に飛び出す。飛び出しは高さによって異なるが、最大でカントの3倍と なる。つまり最大カント200oでは600o飛び出すことになる。


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