ベーコンの謎
ゴーグル・グリフォン     copyright2001 グリフォン

「グリフォンの舘」のグリフォンさんからいただきました。ゴーグルを描くのに苦労されたとか。ご自分のHPから下げてしまわれた時、残念だとBBSに書いたら、快く譲って下さいました。感謝です!
グリフォンにゴーグルをかけさせる斬新な発想が、見事です。クールなファッションとお座りポーズのかわいらしさも、大好きです。



ファンタジーには、おいしそうな食べ物がたくさん。ハラペコになった登場人物がつらい冒険の後でありつく食事の光景には、読んでいて生唾が出てしまう。

いい小説やエッセイは、出てくる料理を本当においしそうに描いていると思う。私は風邪をひいて食欲がない時など、おいしい料理が次々に出てくる本を読む。以前は、石井好子の「パリの空の下、オムレツの匂いは流れる」が定番だった。熱があっても数章読めばちゃんと、「オニオングラタンが食べたい。」「チーズを入れたサラダもいいかな」などど食いしん坊モードに切り替わっている。

ファンタジーの書き手たちも、食べ物には手を抜いていない。物語の性質上、荒野の旅だったり、へんぴな小さな村の生活だったりで、素朴な食べ物しか出てこないことも多いのだが、それだけに食べる喜びがあふれているような場面にはことかかない。


その中でもベーコンは特別に食欲をそそられる。まず、焼く時のジュージューいう音。燻製のいい匂い。厚めに切ってそのまま焼いて、肉の噛み応えを楽しむもよし、シチューやスープの風味付けにも重宝する。その上、保存がきくから冒険の旅の荷物につめるにもぴったり。穴に住む小人や動物たちの食品庫にも、たいてい保存されている。

わたしの印象では、特にイギリスのファンタジーにはベーコンがつきもののような気がする。これに対し、ドイツのファンタジーで食卓に上るのはソーセージのことが多いようだ。

ところで、このベーコンのことでは子供の頃から疑問に思っていることがある。子供の頃わからないことって、後になればいつのまにか説明がつくようになっているものだが、これに関してはいつまでたっても納得できず、今でも頭を悩ませている。


この謎は、ドリトル先生シリーズにある。皆さんはこのシリーズの愛すべきキャラクター、ガブガブをご存知だと思う。とにかく食いしん坊で、しっかり者のダブダブや鼻のきくジップにくらべると何の働きもしていないのだが、愛嬌たっぷりで、みんなのなごませ役だ。それなりに、この物語には重要なキャラクターと認めよう。

しかし、しかし、だ。「うまそうなベーコンのにおい。うーん。」って。ガブガブ、あんたブタでしょう! これってどういうことだと思います? 誰か説明できる人がいたら、教えてほしいものだ。


次回は、「ファンタジーとホームページのおとし穴」お楽しみに。




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