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2014年メール相談一覧2014 Mail consultation list

労働安全衛生法の質問
投稿日付:2014年11月28日 18:16
名  前:吉田
業  種:機械器具設置工事業
タイトル:労働安全衛生法の質問

特定元方事業者が受注して元請として現場工事を開始する場合、元請として安衛法30条や30条の2に沿って工事管理を実施しますが、この現場管理自体を外注者へ請負い契約で管理させることができるのでしょうか。

もし可能な場合、請負い契約をすると自社の社員ではないため、指揮命令等が違法となるということでしょうか。

安衛法を勉強中です。よろしく、おねがいします。

Re:
田中敏夫安全コンサルタント事務所のWebサイトを訪問頂き有難う御座います。

メール読ませて頂きました。

質問事項は、『特定元方事業者が受注して、元請として現場工事を開始する場合、元請として安衛法30条や30条の2に沿って工事管理を実施しますが、この現場管理自体を外注者へ請負い契約で管理させることができるのでしょうか。』とのことですが、二つのケースが考えられると思います。

一つのケースは、安衛法第15条で規定する統括安全衛生責任者及び安衛法第15条の2で規定する元方安全衛生管理者の要件を満たす者をみずから雇用する従業員の中から選任し、その業務を直接指揮させ、実務実行者は外注者(派遣社員等)にやらせる場合が考えられますが、私の経験から言って指示等の徹底で相当苦労すると思います。
統括安全衛生責任者等の選任は労働者の数が政令で定める数以上である場合で、労働者の数が政令で定める数未満である場合はこの限りでないとされていますが、『中規模建設工事現場における安全衛生管理指針』(基発第209号の2 平成5年3月31日)が出ており、『統括安全衛生責任者に準ずる者』の選任及び店社安全衛生管理者等の指導が求められていますので同様に考えられます。

もう一つのケースは、統括安全衛生責任者等の業務を含めて外注に出す場合です。
この場合は、特定事業(建設業と造船業の事業)をみずから行う元方事業者(特定元方事業者)には、ご質問の通り建設現場をみずから統括管理することが義務付けられていますので、法の主旨から外れますので、これは止めた方がいいです。
というか、最低限の義務を果たせない企業に元請をやる権利或いは資格はないと思います。

当該規定は、建設業法の責任者(現場代理人、主任技術者、監理技術者等)の安全衛生法上の職務を規定していると解釈すると解りやすいと思います。
建設工事を施工する場合に、他社の者を現場代理人、主任技術者、監理技術者等に選任しないのと同じだと思います。

こんな事でご理解頂けたでしょうか。

投稿日付:2014年11月30日 17:23
名  前:吉田
業  種:機械器具設置工事業
タイトル:労働安全衛生法の質問

ご回答、ありがとうございました。
大変、参考になしました。
労働安全衛生法についての質問
投稿日付:2014年05月23日 11:37
名  前:斎藤
業  種:機械器具設置工事業
タイトル:労働安全衛生法についての質問

ホームページを拝見させて頂き、相談窓口を拝見し、。初めてご相談させて頂きます斎藤といいます。
レベルの低い相談内容で申し訳御座いませんが、ご教示頂きたく、宜しくお願い致します。

当社は主にメカトロ関係の設備(工場内クレーン、自動車部品等を加工する為のマシニングセンタといった工作機械や加工物を熱処理する為の工業炉といった生産用設備)を取扱う商社で、据付工事も請負ます。
建設業法の工事許可(機械器具設置工事業)は取得しております。
      
<相談内容>
商流が下記で当社が設備及び据付工事を一式で請負い、当社から一括で一次下請に注文する場合、労働安全衛生法でいう元請、元方(特定元方)はどこに当たるのでしょうか。
また、建設業法でいう建設工事と安衛法でいう建設業はイコールと考えてよろしいでしょうか。

<商流>
発注者(最終ユーザー) ⇒ 当社(商社) ⇒ 一次下請 ⇒ 二次下請 
当社は現場工事は一切やらない。(出来ない)
クレーン以外は、一度メーカーで設備を完成させ、動作確認をしてから、輸送の為、分割して出荷し、客先工場で復元工事やアンカー施工を行う。 

建設業法では商社であっても商流に入る以上は建設業法許可が必要ということで、実質的関与要求に苦しみながら対応(配置技術者の専任対応等)しておりますが、安衛法での立ち位置が分かっておりません。
ですので、しっかりと理解した上で、災害防止や災害発生時の対応の運用検討を行いたいと考えております。

安衛法を読むと元請=元方と読めるので、当社は建設業法の建設工事は特定元方となり、建設工事に当たらない工事は元方になるような気がしておりますが、ある客先情報では、商社の場合(現地工事を自社でやらない商社)は元請ではあるが、特定元方・元方にはあたらないとしているとのことでした。

当社には安衛法の解釈をしっかり理解出来ている人間がおらず、条文を呼んで全て安全サイドに見ており、当社は建設業法上の建設工事は特定元方、それ以外の工事は元方であると解釈しておりますが、営業実務として商社が現場管理が出来る訳なく、出来る範囲は非常に限られておりますので、災害発生した場合の労基署からの特定元方の責任追及に耐えられないと個人的に危惧しております。

商社の都合のいい解釈は、元請ではあるが、責任は労災(一括有期)を掛ける必要程度であり、特定元方及び元方(法第29、30条)にはあたらず、また、注文者の講ずべき措置(法第31条)にもあたらないことですが、そのような解釈は出来ませんでしょうか。
過去、請負工事で災害が発生したことがありますが、労基署や警察から当社への立ち入り検査はありませんでした。

以上、お手数をお掛け致しますが、宜しくお願い申し上げます。

Re:
田中敏夫安全コンサルタント事務所のWebサイトを訪問頂き有難う御座います。

メール読ませて頂きました。

質問事項は、
商流が下記で当社が設備及び据付工事を一式で請負い、当社から一括で一次下請に注文する場合、労働安全衛生法でいう元請、元方(特定元方)はどこに当たるのでしょうか。

とのことですが下記のように考えられると思います。

貴社は、発注者(最終ユーザー)から生産用設備の販売(据え付け工事を含む)の注文を受けたので、貴社は製品を準備し、据え付け工事をしてくれる会社に据え付け工事を発注する。

上記の関係の中で、
@生産用設備の据え付け工事は  建設業に属する工事なので特定事業となります。
A貴社は現場工事を一切やらないとの事ですが、工事を丸投げにしている場合(工事の一部を行っていると解釈される)と工 事はやらず発注者に徹しているでは意味合いが変わってき ます。
B機械設備等の据え付け工事を丸投げしている場合は、貴社は特定事業の仕事の一部を請負人に請け負わせている者 (特定元方事業 者) に 該当しますので、 安衛法第30条の特定元方事業者等の講ずべき措置義務が課せられます。
C工事はやらず発注者に徹している場合は、特定事業の仕事の一部を請負人に請け負わせている者(特定元方事業者)には該当せず、特定事業の仕事の発注者(注文者のうち、その仕事を他の者から請け負わないで注文している者)となります。
D前記の場合、特定元方事業者は当該据え付け工事を直接受注した会社という事になりますので、その会社に安衛法第30条の特定元方事業者等の講ずべき措置義務が課せられます。

また、建設業法でいう建設工事と安衛法でいう建設業はイコールと考えてよろしいでしょうか。
との質問ですが・・・。

建設業法でいう建設工事は工事種類の名称で、安衛法でいう建設業は業種の名称なのでイコールではないことは明確なので、多分建設業法で指定された28業種と安衛法で使用される建設業の分類は同じものかどうかの質問がと思います。

建設業法では建設業を『一式工事』2種種と『専門工事』26業種に分類しています。
『一式工事』は総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物又は建築物を建設するもので、複数の『専門工事』をいわば有機的に組み合わせて建設工事を行うような場合の業種です。

一方、安衛法での業種の分類は『日本標準産業分類』による分類を使用していますので、建設業は中分類で『総合工事業』(小分類で7業種)『職別工事業』(小分類で10業種)『設備工事業』(小分類で6業種)に分類されています。

どちらも管理のしやすさを優先した分類方法だと私は思います。
業務の内容的にはどちらも『日本標準産業分類』が基本なので大差はないと思います。

投稿日付:2014年05月26日 10:56
名  前:斎藤
業  種:機械器具設置工事業
タイトル:労働安全衛生法についての質問

お世話になります。
早々のご返信有難うございます。
ご返信にかぶせて、再度質問させて頂くのは失礼ではありますが、まだ整理が出来ておりませんので、質問させて頂きます。
      
ご教授頂きました下記Aですが、
1:工事を丸投げしている(工事の一部を行っていると解釈される) ⇒ 特定元方に該当
2:工事はやらず発注者に徹している ⇒ 特定元方に非該当
ということは理解出来ました。

当社は商社なので自ら工事は出来ない(出来る能力があるのにやらないではなく、出来る能力がない)為、上記2と判断できますが、2の場合、”注文者のうち、その仕事を他の者から請け負わないで注文している者”の部分が引っかかりました。
当社の先には客先がおり、客先から請け負っておりますので、2にも該当しないように思われます。
ということは、消去法で1になり、特定元方になるのでしょうか。
また、上記2にあたる場合の当社の責務範囲(元請)はどのようになるのでしょうか。

建設業法上の工事と安衛法上の工事の件、理解致しました。
建設業法の機械器具設置工事と安衛法上の機械器具設置工事業(0841)は大差はないとの理解を致しました。

以上、宜しくお願い致します。

Re:
田中敏夫安全コンサルタント事務所のWebサイトを訪問頂き有難う御座います。

メール読ませて頂きました。

ご質問の件ですが、同様のケースが下記の書籍に載っていますので、参考にされるとよいと思います。
『偽装請負 労働安全衛生法と建設業法の接点』 著者: 菊一 功氏 のQ31(P150)を参照して下さい。

投稿日付:2014年05月27日 13:58
名  前:斎藤
業  種:機械器具設置工事業
タイトル:労働安全衛生法についての質問

お世話になっております。
ご連絡有難う御座います。

教えて頂きました下記を読ませて頂きました。
施工管理を行えば特定元方事業者になり、工事に関与しないのであれば特定元方事業者にはならないということですね。

建設業法で商社が元請になる場合であっても、建設業法許可が必要で実質的関与が必要で、実質的関与が認められる為には施工管理が必要になる為、建設業法上の建設工事(当社は機械器具設置工事業がメイン)は特定元方になることを理解致しました。

色々とお手数をお掛け致しました。
有難うございました。
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