J1 










 Epilogue

なるほど発見デー2007

平成19年7月21.22日は毎年恒例の浜工イベント、新幹線なるほど発見デーが開催された。私自身、ここ数年は子ども達も大きくなった ためかこのイベントには参加していない。が、しかし今年は友人からの取材要請もあり、それに関係者サイドからも
「たまには浜工にJ1見に行ってやって下さい・・・」
などのありがたいお言葉を聞くと律義な私としてはどうしても行かねばならぬ浜工へ・・・という ワケでその後の322-9001を見に浜工へ行ってきました。

■ 浜工イベント展示 322-9001

平成19年7月22日この日の浜松は真夏日。4月9日以来になるのか浜工へ来るのは・・・それにしてもジリジリと暑い!天気予報では曇り のハズだったのだが・・・?念のためにとラフなスタイルできて正解だった。保存となった322-9001を撮るだけというのに、お天道様は 楽に撮らせてはくれなかった。暑さと人混みは余計なストレスを倍増させる。

▲ 322-9001は10:00前から記念撮影のラッシュ!


浜工の東門前には8:45頃に到着。待つこと30分強、9:20頃だったかな開門したのは・・・この時既に暑さで半分バテていた。322-9001の前 に着いたのは9:35頃だった。ともかく混まないうちに撮るものを撮ってしまわないと、と逸る気持ちを抑えながらシャターを切った。2,3 枚撮ったところで振り向くとそこはもう黒山の人だかりだった。

322-9001の前で撮影する親子連れは、意外にも紳士ばかりで、誰が仕切るワケでもないのに順番に入替り撮影していた。その後ろでは、 マニア群が家族の入替る間隙を縫ってシャッターを切っていた。なんとも微笑ましい光景である。私自身この光景にちょっぴり癒された 気がしたのだ。



■ 322-9001 保存の真相は・・・



浜工で二度と火の入ることのないJ1がこのようなイベントに300系新幹線先頭車として展示され、大勢の人々から撮影されている光景は、 私が小学校1年生のときの国語の教科書にあったあの「きかんしゃ・やえもん」そのものだった。しばらく322-9001の前でカメラを構えて いると色々なことが脳裏を駆け巡った。そしてこの面構えにはやたらと懐かしさを感じるのだ。ともかく関係者の努力に深く感謝しな ければ・・・そう思った。

322-9001の保存については様々な説があり、まずは新幹線高速化のパイオニアとしての存在に加え、平成3年2月28日の速度向上試験で 325.7q/hの最高速度記録達成。これは上り列車での試験、つまり322-9001側でのオペレーション。323-9001と比較すると保存状態が良好 であるなどの理由とされているが、当初の予定ではJ2の16号車322-1が保存となるはずだった。そのため、322-9001の保存については、 廃車ギリギリまで揉めていたと聞く。合理主義で有名なマニア嫌いの会長も、300系開発計画当初の「新幹線速度向上委員会」のチーム リーダーとして携っていた。そんな関係もあってJ1の先頭車が保存に・・・最終的には相談役の鶴の一声があったとも!?実際のところ 真相はどうなのであろうか・・・? まぁ、単純に考えても、それだけ保存価値がある車両だったことには間違いあるまい。


小田原を通過する42A
▲ 営業列車時代のオリジナルフェイス322-9001

ラストランから4ヶ月が経とうとしてた浜工イベントの日、私は時の流れの早さをヒシヒシと感じた。J1よ、それは君があまりにも 魅力的だったからだ。何れにせよ、今の自分があるのも君がいたからこそだ・・・。

平成21年の浜工イベントには、改めて外板塗装が施された322-9001が展示された。そして平成22年のイベントを最後に浜工から現在 のリニア鉄道館へ移されることとなった。


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